第二回(汚された純潔 〜優等生レイプ〜より抜粋)
*
「ひどい、初めてだったのに!」
由貴の瞳にみるみる涙がたまっていく。
彼女には恋愛の経験が一度もない。だが年頃の少女らしく、恋に憧れる気持ちは人一倍強かった。いつか現れるであろう恋人のために、十七年間守ってきた唇だった。
大切な唇の純潔を、こんな見ず知らずの男に奪われてしまったことに悔しさが込み上げてくる。堅く握り締めた拳が、ぶるぶると震えた。
「へへへ……ごちそうさん」
堂本が嬉しそうに口元をぬぐう。美少女の初めての口づけを汚し、得意げに哄笑していた。そこには一片の罪悪感もない。
男のにやけた顔を見て、由貴はいっそう悔しさを募らせた。
(こんな男が初キスの相手だなんて……)
「上の口の次は下の口も味わわせてもらうとするか」
「し、下の口って──きゃっ!」
力ずくでうつ伏せにねじ伏せられ、そのまま両手を後ろ手に縛られてしまう。硬いロープはいくら力を込めても、びくともしなかった。
「これで抵抗できないな。いい格好だぜ、くく」
両腕を封じられた状態で、男が下半身に取り付いた。
スカートを脱がされ、ショーツもナイフでずたずたに切り裂かれてしまう。年頃になってからは親にも見せたことのない乙女の大切な部分が、下卑た男の前であらわになった。
「うひょ、綺麗なピンク色してるな。やっぱり処女は違うぜ」
(嫌ァ……見られてる。私のアソコ……)
由貴は羞恥心で顔から火が出そうだった。
堂本は彼女の両脚を大きく割り開いた。由貴は必死で足を閉じようとするが、万力のような力の前で、一人の少女の力はあまりにも弱かった。開脚状態で固定されたまま、男がおもむろに股間へ顔を埋めてくる。
「ひっ……ああっ!」
由貴の顔が上向いた。
デリケートな粘膜を男の舌が舐めまわす。入り口をこすり、肉芽を刺激する。あらゆる快感のポイントを刺激され、膣全体がきゅっと収縮した。
「んん……あっ」
「オツユがあふれてきたな。気持ちいいのか」
堂本がにやりと笑って、股間から顔を離した。
うめき声しか漏らせなくなった由貴に向かって、男の手が伸びる。ボタンを引きちぎる勢いで黒い制服の胸元を開かれた。ブラをずらされ、白い乳房がぷるんっ、と揺れる。
「ほう、意外に巨乳じゃないか。勉強ばっかりしている優等生のくせに」
「駄目、見ないで……」
乙女の神聖な場所をこんな汚らしい男に見られるのは我慢ならない。
堂本は由貴の懇願を意に介さず、豊かな膨らみをぎゅっとつかんだ。乱暴にもみしだき、ぬめぬめとした舌を這わせる。何度もねちっこくいじられ、敏感な先端が反応する。
「お、乳首が立ってきたな。生意気にも感じてるのか」
「うう、嫌ァ……」
「何とか言ってみろよ。俺みたいに冴えないオッサンになぶられる感想はどうだ?」
「さーて、そろそろ本番といくか」
堂本がにやりと笑い、すらりとした両脚を左右に広げた。熱く張り詰めたものがあてがわれ、貝のように閉じた肉溝をなぞりあげる。
(や、やだ、そんな……!)
緊張と恐怖で歯がガチガチと鳴ったまま止まらない。
「いよいよ女になれるんだ。嬉しいだろ」
「お願いです、それだけは許してください」
由貴は必死の形相で訴えかけた。
「お願いですから……何でもしますから、それだけは!」
「おいおい。こんなに濡れてるくせに『許して』はないだろ。体のほうは早く挿れてほしそうにしてるぜ」
堂本が濡れそぼった膣孔に照準を合わせ、閉じられた入り口に堅いものをあてがう。
(ああっ、とうとう挿れられてしまう!)
その瞬間、由貴はギュッと目をつぶった。大きな亀頭がグッと入ってくる。膣の入り口が開いて、物凄い圧迫感を感じた。
「ああっ、ヒッ……!」
股間を襲う異物感に由貴は顔をしかめた。ずぶっ、ずぶっ、と処女の内部を押し開きながら、彼が侵入してくる。すさまじい圧迫感に負けまいと、由貴は四肢に力を込めて踏ん張った。
「あ、入ってくる……駄目、駄目え!」
「ここまで来て、駄目なんて叫んでも無駄なんだよ。奥まで入れるぞ」
彼は両手で由貴の尻を引き寄せ、体の奥へ向かって容赦なく腰をねじ込んだ。
「あーっ……ううっ!」
秘唇の奥で何かが突き破られる感覚があった。痛みと圧迫感に同時に襲い掛かられ、全身から冷たい汗が吹き出す。
「すごい締まるじゃねーか。やっぱり初めてだったんだな、由貴」
「入っ……てる! ああ!」
堂本のペニスを根元まで呑みこむと、由貴は熱っぽい気持ちに耐えかねて声を発した。胎内いっぱいに広がっている男性の体の感触に、由貴は自分が処女を失ったことを実感する。
「ふう、やっと全部入った。どうだ、女にされた感想は?」
雑誌の記事や友人との間でセックスの話をすることはあったが、現実に体験すると全然違う。男の体が、こんなにも熱く、硬いものだとは彼女の想像を超えていた。
「ほら、動くぞ」
「あっ、はぁっ! こんなことは駄目です! 早く抜いてくださいッ……」
股間に奥深くまで潜り込んだ肉塊が熱くうごめくのを感じて、由貴は悲鳴を上げた。
堂本はおかまいなしにガクガクと腰を揺さぶってくる。
生まれて初めて男性を迎え入れた膣の中で、熱い塊が容赦なく暴れ回りった。苦しみとも快楽ともつかない感覚。
力強いピストン運動に揺さぶられながら、由貴は必死で相手の体にしがみつく。相手が凌辱魔だとか、見ず知らずの男だとか、そんなことは関係なかった。
ただ何かにしがみついていないと、誰かに抱きついていないと、自分がどうにかなってしまいそうだった。
「はぁぁぁぁっ、許してッ……!」
「おおっ、締めつけてきたぞ、由貴。ほら、キスしようぜ」
堂本は由貴の唇に吸いついてきた。激しく唇を吸われ、口の中を舌でなぶられると、ジン……と腰に甘い痺れが走る。
「どうだ、本物のセックスの味は。気持ちイイか」
処女を破られたばかりの下半身が熱くなっていた。
すでに痛みはない。あるのは、どこか麻痺したような感覚だけ。そのくせ、じわっ、と尻から背中にかけて這い上がってくるものがある。
(これが本物のセックス……想像していたのとは全然違う!)
生まれて初めての経験に興奮し、肉が疼いた。甘酸っぱい腰の感覚が増していくうちに、体のほうが勝手に動き、由貴はみずから腰を揺すりはじめた。
ぼんやりとした痺れと疼き。
……もしかしたら、これがセックスの快感なの?
由貴はクラッシュ寸前の意識の中で、そんなことを考える。
「自分から尻を回してるじゃねえか。気持ちイイのか? 初めてのセックスで、しかも好きでもない男にヤられて感じるなんて随分淫乱だな」
「い、嫌、言わないで」
「うぅ、そろそろイキそうになってきた」
堂本がなおも腰を揺すると、下半身全体にずん、ずんと重い衝撃が響いた。彼のものが体の奥まで届いているのをはっきりと体感できる。
「お、おぅっ、締まるッ。イクぞッ!」
と叫んで、堂本はぶるっぶるっと腰を震わせた。同時に、性器の奥に熱い吹き出すものがドクドクと流れ込んでくるのを感じた。
「どうだ……中出ししてやったぜ」
凌辱魔は勝ち誇った顔で、ゆっくりと女子高生の体から離れる。ぽっかりと開いたままの秘孔から、濃く白い液体がひとすじ流れ落ちた。
──かしゃり、かしゃり。
絶望的な音が、深夜の公園に響き渡る。
男が持っているのは小型のカメラだった。犯された二人の美少女の姿を、映像に収めている。
「警察に言えば……どうなるか分かってるよなぁ。お前ら二人の恥ずかしい映像が、世界中に流れることになるぜ」
男がくくく、と低く笑った。
*
現代国語を教える教師の声が静かな教室を流れていく。いつもは熱心にノートを取る由貴だが、今日は上の空だった。
背中まで伸ばしたまっすぐな黒髪に、生真面目な印象を与える美少女だ。すらりとした長身に、ミッション系の黒い制服がよく似合っていた。
「ふう」
教科書にロクに目も通さず、何度もため息を漏らす。昨日の夜、塾に向かう途中で起きた出来事が頭から離れなかった。
公園で出会った謎の凌辱魔。犯されていた親友。
それを目撃した由貴は、口封じ代わりにレイプされてしまった。十七年間守り通してきた純潔を奪われたのだ。
(もしかして、夢だったのかな)
股間に残る痛みと異物感がなければ、本当に悪夢を見たと思って忘れてしまいたかった。
いや、忘れなければならない。
由貴は必死で、思考の中から昨日の出来事を追い払い、勉強に集中しようとする。
なんといっても来年には受験生なのだ。優等生の由貴にとって、一流大学に合格できるかどうかの、大事な一年。
昨日のことは、野良犬にでも噛まれたのだと思って──
忘れるんだ。
自分にそう言い聞かせる。
ふと、前方の席に目を向けた。
そこに栗色の髪の少女の姿はない。
「若葉は休みか……」
もう何度目になるかも分からないため息をつく。
昨日の出来事以来、彼女とは一言も口を利いていない。
実際、学校に出てきている自分のほうが異常なのかもしれない。若葉はレイプされたショックで学校を休んでいるのだろうから。
由貴とてショックがないわけではない。それどころかあんな形で大切にしていたバージンを失ったことは、年頃の少女にとって大きすぎるほど大きな衝撃だった。
両親は彼女の身に起こった異変には気づいていないようだ。由貴のことを未だに清純な体だと信じているのだろう。もっとも、一人娘が見知らぬ男に犯され、処女を失ったなどと知ったら卒倒するに違いない。
一晩が明けた今日も、下腹部の奥には鈍い痛みが残っていた。股の間に太い杭が挟まっているような、不快な異物感……由貴が純潔を失った証しだった。
(処女じゃなくなったんだ、私……)
自分がセックスを経験してしまったことがいまだに信じられず、なんだか夢の続きを見ているような気持ちだった。
ある意味現実感が薄いからこそ、かろうじて由貴は正気を保っているのかもしれない。
由貴の身に起きた出来事とは関わりなく、授業はいつも通りに流れていく──
*
──暗い室内に、パソコン画面の光が明滅する。
堂本修司(どうもと・しゅうじ)はレイプ画像を編集し、ひとりで悦に入っていた。
闇の中で男のたくましい肉体と、少女の白い裸体が重なり合う。赤黒い肉棒が、可憐な秘孔を何度も何度も出入りする。
「やめて……やめてください。お願いだから撮らないで……」
「うっ……ううう……」
「絶対、嫌! あなたなんかに──」
「痛い……お願いだから抜いてください」
「だめ、やめて、だめ……んっ!」
「アソコから垂れ流しだな。ふん、助平な眺めだ」
可憐な乙女の悲鳴と、下劣な男の哄笑が交錯する。
「あらためて見ると傑作だな。なんせ一切のヤラセがない」
彼は自らのレイプシーンの編集ビデオを作っていた。
美少女たちが犯される場面ばかりを撮影した秘蔵コレクションは、すでに十を越える。もちろんいずれも被写体は、彼自身が手にかけた獲物たちだ。これらの映像は、ネットを通じて売り出し、それなりの利益も出ていた。
「プロの犯し屋だな、こりゃ」
口の端を吊り上げ、ひとりごちる。
どうして、こんな──
被害者たちの絶望的な表情を思い出し、ひとり悦に入った。
「どうしてこんなことをするのかって? 決まってるじゃないか。ストレス解消。理由はそれだけだ」
堂本の口元に笑みの形が刻まれる。
「現代社会はストレスがたまるからな」
ふん、と鼻を鳴らした。
サラリーマンとしての彼はあくまで表の姿。暴行魔という本性を隠すための仮面にすぎない。
普段のサラリーマン生活を思い浮かべる。
何時間も続くサービス残業。当たり前のように繰り返される休日出勤。ひどいスケジュールの出張もこなし、日曜日も半分は接待ゴルフなどで潰されてしまう。
これでは体力もそうだが、何より『心』が持たない。
ストレスで心が潰れてしまいそうだ。
「へへへ、この『趣味』を始めてからは、毎日が楽しくてしょうがないぜ」
趣味──そう、美少女を付け狙い、レイプすることは、彼にとって趣味だった。
サラリーマン社会のストレスも、彼にとってはレイプの快感を高めるための代償にすぎない。ストレスが溜まれば溜まるほど、何の罪もない無垢な少女を犯したときの快感もまた高まるのだ。
堂本はふと、この間凌辱した二人の少女を思い出した。ともに、めったに見られないほどの美しい少女だった。
いかにも元気そうな栗色の髪の少女と、優等生然とした黒髪の少女。
中でも彼の心に残ったのは、優等生風の美少女──由貴だ。
清楚な容姿をしているが、初めてのセックスでぼんやりと快感を覚えているようにも見えた。開発すれば、淫乱な本性をむき出しにするかもしれない。
キスも知らなかった清らかな娘が、自分のものを喜んで受け入れ、何度も絶頂を極め、娼婦さながらに乱れるところを見てみたい。
我知らず、下半身が熱くそそりたつ。
「一度きりにするには惜しい獲物だ。徹底的に貪りつくしてやるか」
ぞろり、と赤い舌で唇を舐めて、彼はほくそ笑んだ。
〜第三回に続く〜
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