体験版「乱交パーティーで初体験していた憧れの幼馴染」(本文の一部を抜粋)
気がつくと、十畳以上はありそうな広々とした部屋の中にいた。
まわりには七、八人の男女がいる。雑然とした雰囲気の中に、ムッとするような酒と煙草のにおいが漂っていた。
「あ、気がついた、真由子ちゃん」
沢村が声をかけてきた。
「ここは一体──」
「パーティだよ、パーティ」
言いながら、沢村がグラスを勧めてくる。
猛烈に喉の渇きを覚え、真由子は勧められるままにそれを飲み干した。度数の強い酒だったらしく、喉が焼けるように熱くなった。
同時に頭の芯がぼうっと痺れるような感覚がした。
「覚えてないの、全然?」
大学生らしき男がたずねた。髪の毛を金髪に、肌を小麦色に染めた、サーファー風の男だ。
「真由子ちゃん、ファミレスで倒れたんだよ。とりあえず俺が仲間を呼んで、車に乗っけた。そのままにしておけないからね」
沢村が説明する。
「ここは友だちの家なんだけど、とりあえずここに寝かせておいたんだ。気分はもう大丈夫かな」
「あたし……どうして……」
確かにファミレスを出たところで、急に気分が悪くなってしまった。
が、体調はすこぶるよかったし、生理前で体の調子が崩れたわけでもない。
──もしかしたらファミレスで沢村からもらったジュースに何かが……睡眠薬か何かが入っていたのだろうか?
──真由子がトイレに入った隙に、こっそりと混入したのだろうか?
そう気づいたのは、ずっと後になってからのことだ。
そのときの真由子は、ただ意識が浮遊するような、初めての感触に酔いしれていた。
「へへへ。真由子ちゃん、キスしようよお」
がっしりとした体格の男が真由子の肩に手を回した。髪の毛を短く刈り上げており、全体的に精悍な印象だ。
ただし男の言葉遣いは、その印象を裏切るような甘えた口調だった。唇を突き出し、真由子の唇に重ねようとする。
「嫌です」
先日の、悪夢のようなファーストキスが頭をよぎった。
奪われてしまった初キスはもう二度と戻らないが、せめてこれ以上、他の男にキスを許すのだけは嫌だった。
が、男の力は想像以上に強かった。両肩をがっしりと鷲づかみにされ、身動きを封じられてしまう。
「い、嫌です! やめて──んっ」
振りほどこうと暴れたところで、いきなり唇を奪われた。ぬめぬめとした感触が真由子の唇全体を覆った。
(また……敏樹以外の人にキスされた!)
怒りと屈辱で体中がカーッと熱くなった。
男は真由子の体を抱きしめて固定し、思う存分清らかな唇を貪っている。分厚い肉塊を口に含んでいるような感触が、なぜか心地よかった。
「ん……ふぅっ」
ふさがれた口の隙間から熱っぽい吐息をもらす。
いつのまにかキスの快感に酔いしれていた。ぬるり、と男の舌が口の中に入ってきた。
「はっ……んんっ」
舌を絡めとられ、ますます強く唇を吸われる。軟体動物のように動く舌が真由子の口腔を舐めまわした。
頬の内側や歯茎をたっぷりとねぶられ、ねっとりとした唾液を注ぎ込まれる。
濃厚なディープキスに、真由子の目がとろんと潤んだ。
沢村に初めての口づけを奪われたときは、軽く唇を触れられた程度だった。
いま、この男から浴びせられているキスは、それとはまるで違う。魂まで吸い上げられそうな、深い深い……ディープキス。
「むっ……あ、むっ」
唇を吸われ、舌を吸われながら、真由子は鼻腔を激しくひくつかせた。
──十分近くそうしていただろうか。ようやく長い口づけから開放されると、真由子はすでに息も絶え絶えとなっていた。
「はあ、はあ……」
唇が熱く火照っていた。
目の前では真由子のセカンドキスを奪った男がにやにやと笑っている。
「ふう」
自然とため息がこぼれた。なぜか怒りが沸いてこない。ディープキスの快感と呆然としながらも、酔いしれていた。
次第に、思考が濁っていくような感覚が増す。
酔いが回ってきたのだろうか、真由子はふらふらと手近の男にしなだれかかった。特に他意はなく、ただもたれかかる場所がほしかったのだ。
だが相手の男は、彼女の行動を別の意味に解釈したらしい。
「何、俺に相手してほしいわけ?」
髪の毛を肩まで伸ばした男が、嬉しげに笑う。
頬を両手で挟まれ、甘く蕩けるようなキスをされた。
真由子はもはや抵抗する気力もうせていた。意識が混濁をはじめ、体中がふわふわと浮き上がりそうだ。
「真由子ちゃんは男性経験、何人くらいかな」
先ほどのがっしりとした体格の男が傍でささやく。
「あ、あたしは……」
「処女だよ、処女」
さらに沢村がやってきて、背後から彼女の体を抱きしめた。
「へへへ、これから記念すべき初体験ってわけだ」
言うなり、スポーツタオルを取り出して真由子の目の部分に巻きつける。視界が暗闇に閉ざされた。
*
混濁する意識の中、かちゃかちゃ、という音が聞こえてきた。
アイマスクをされている状態のため、真由子には何が起きているのかよく分からない。視界を塞ぐタオルを取りたかったが、両腕を押さえ込まれていて、それもままならなかった。
ふいに足元がスーッと冷えた。
制服のスカートをいきなり脱がされたのだ。
「え、ちょっと……」
戸惑う真由子を尻目に、さらにショーツまで脱がされてしまう。
男たちから歓声が上がった。
「うわ、すっげー綺麗なマ×コ」
「さすが処女だな。ピンク色じゃん」
「誰が一番乗りする?」
「俺だろ」
沢村の声だ。
「なんせ、俺は前から狙ってたんだからな」
「ばーか、これだけ可愛い子でしかも処女だろ。そう簡単にゆずれるか」
男たちが争っているのが分かった。
(あたし……これからどうされるの?)
ぼうっとする思考をなんとか働かせようとする。このまま犯されてしまうのだろうか──場の雰囲気からすると、その可能性が高い。
が、抵抗しようという気力がなぜか沸いてこなかった。
意識が妙にふわふわとしていて現実感がない。
思考がまとまらない。
もしかしたら、これは夢なのかもしれなかった。
(敏樹……)
脳裏に浮かぶのは、幼馴染みの少年のことだ。
(ああ……敏樹があたしのこと、助けに来てくれないかな)
そんな風に夢想したとき、突然、股間に熱い感触が当たった。
堅くたくましい肉の感触だった。
「えっ……?」
真由子の意識は現実に引き戻された。
ひっそりと閉じた秘唇の中央に、硬いものが当たっている。
(これって……男の人の、アレが)
……体験版はここまでです。
続きは製品版にてお楽しみください。
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